交通事故の問題とは、交通事故による民事の被害弁償(治療費、休業損害、逸失利益、慰謝料、物損)、刑事の処分(不起訴、罰金、正式裁判など)が主たる問題になります。
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接骨院の施術費でお悩みの方
接骨院、鍼灸、マッサージ等の施術費用は損害として認められるでしょうか。過去の裁判例では、症状により有効かつ相当な場合、ことに医師の指示がある場合には認められる傾向にあります。医療機関が診療時間が限られることから接骨院に通院することが医師も承知していたことや施術内容が医療機関と概ね同じの消炎鎮痛措置であること等の事情を考慮して認められた例もあります。対応としては医療機関と併せて通院すること、医師にも説明していること、保険会社に事前の了解を得ること等の対応で紛争を予防できる可能性はあります。
通院のタクシー利用でお悩みの方
病院にタクシーを利用して通院することはできますでしょうか。過去の裁判例では、公共交通機関では自宅から1時間かけて徒歩で駅まで出なければならないとの事情からタクシー利用を認めた事例があります。また、女性が被害者の事例ですが、顔面を負傷して人目をはばかる心情も考慮してタクシー利用を認めた事例もあります。
代車でお悩みの方
物損の案件で代車(レンタカー使用など)の期間はどのくらい認めてもられますか。過去の裁判例は様々ですが、通例は修理相当案件の場合には1週間から2週間が大部分であり、買替相当案件の場合には1カ月程度が大部分です。ただし、部品の調達や営業車登録等の特別の事情がある場合には長期間認められる場合もあります。
弁護士に相談するメリット
心理的負担の軽減
交通事故の被害がある場合、肉体的にも精神的にも苦しいなかで保険会社の担当者と交渉すること自体が苦痛との声が多いです。弁護士に交渉を依頼してその結果を報告してもらうことが心理的負担が軽減となります
公平・公正な解決
交通事故の賠償は専門的知識が必要です。保険会社の説明・提案が相当か否かを弁護士に判断してもらうメリットがあります。
時間の短縮
保険会社の提示に納得できない場合には、裁判所に訴訟提起をする必要があります。裁判の場合には何度も裁判所に足を運ぶことになり、仕事を何度も休む必要があります。弁護士が代理人になることで裁判所の要請やご本人の希望がある場合は別として、裁判所に足を運ぶ回数を少なくすることが可能です。
交通事故問題で
気になるポイント
被害者本人に判断能力がない場合について
交通事故の被害で本人が植物状態になりました。この場合にはどのように被害請求をしたらいいでしょうか。被害者本人に判断能力がない場合、成年後見人の選任をする必要があります。所轄の家庭裁判所に成年後見人開始の審判申立が先行することになります。
失業中の休業損害について
失業中に交通事故の被害に遭いました。休業損害の請求はできますでしょうか。過去の裁判例では、労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性がある場合(具体的な就労予定が決まっていた)には認められます。ケースバイケースの判断が多いですが、休業損害の金額は再就職によって得られるであろう収入を基礎するのが通例です。
ぺっとの交通事故について
ペットが交通事故で死亡しました。どのような請求ができますか。過去の裁判例では、ペットの葬儀費用や飼い主の慰謝料を認めた裁判例があります。ペットを家族と考える傾向が増えていますので、実務的対応も変化していくと思います。
交通事故問題の流れ
必要なもの・準備するもの
事故資料一式
一般的な人的損害の事案では、交通事故証明書、事故発生状況報告書、診断書、診療報酬明細書、休業損害証明書、源泉徴収票、給与明細書、その他損害を証明する領収書等が基本です。
後遺障害診断書
後遺障害のある場合には、後遺障害診断書の作成が必要となります。
物損写真・見積書・領収書
物損の場合には、被害車両の写真、修理見積書、車検証等が基本です。買替が必要な場合には買替の見積書、新車両の売買契約書、領収書等が必要になります。
よくある質問
弁護士費用特約がよく分かりません
ご自身が交通事故の加害者側であって被害者から損害賠償請求をされる場合には、ご自身が加入する保険会社もしくは保険会社の顧問弁護士が対応します。しかし、ご自身が交通事故の被害者側であって加害者に損害賠償請求をする場合には、保険会社の顧問弁護士が対応することはありません。そのためご自身で依頼する弁護士費用を保険会社の保険にてカバーするのが弁護士費用特約です。通常は法律相談や弁護士の着手金及び報酬金を300万円を限度としてカバーされています。
死亡事故の被害者の親族は慰謝料請求できますか。
死亡事故の交通事故の被害者遺族については、死亡した被害者とは別に固有の慰謝料が認められる場合があります。慰謝料の金額はケースバイケースですが、100から300万円の金額の範囲内で認められる場合が多いのが実情です。
死亡事故で加害者から香典・お見舞金を受け取った場合には損害から控除されますか。
香典、見舞金等の名目で社会的な儀礼の範囲であれば損害から控除されることはありません。その線引きについては具体的な基準を確定することは困難ですが、通常の知人間の金額よりは多少多めでも相当性の範囲内と判断される可能性が高いと思われます。
通勤中の交通事故の場合はどう対応すべきでしょうか。
通勤中の交通事故は労災保険の適用が可能です。労災保険は、健康保険と違って、被害者が治療費を負担がないので、過失相殺が問題となるケースで、労災保険を使える場合には有利な結果になります。また、労災保険を適用すれば、休業損害や後遺障害が請求について、加害者の保険会社からの賠償金とは別に、手厚い補償を受給できるので、労災保険のメリットは大きいと言えます。